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反省・学びを投稿します。

NPOトイロの学生インターン生になったら、思考と視野の狭さに気づいた話

常葉大学 造形学部3年生の貝瀬優季です。

私は、2021年3月から「base campus」でインターン生として活動をはじめました。この活動に参加して学んだことを伝えたく、このように文字に起こすことにしました。

 

1.「base campus」とは?

2. 活動することで、自分の思考・視野の狭さを知った

 

1.「base campus」とは?

「base campus」とは、NPO法人toiro comune designが運営する、プロジェクト・ラーニングスクールです。

(homepage:https://base-campus.com

ここでは、社会課題の解決に興味を持った学生や社会人が、それぞれの「やりたいこと」「解決したいこと」を持ち寄ってプロジェクト化し、持っているスキルや経験を生かしてみんなで学び合いながら社会課題の解決に取り組んでいます。

私は、「デザインで社会課題を解決する」ということに興味があり、今まで学んできたことを実践するため・新しい経験をするために参加を決めました。

実際に私は、各月2回、NPO toiroのInstagramアカウントで、学生と社会人がエシカルサステナブルに関連した話題を持ち寄ってライブ配信を行ったり、学んできたデザインのスキルを使ってプロジェクトに貢献させていただいています。

Instagramhttps://www.instagram.com/npo_toiro/

 

2. 自分の思考・視野の狭さを知る

私はこの活動に参加するまでは、「サステナブル」「SDGs」に関連する用語を用いていると飛びついてしまって、記事や事例を見たりすると「すごい〜こんなふうに解決できるんだ」という、物事の表面しか見て来ませんでした。社会課題のみならず、色んな物を見聞きするとき、私は物事を鵜呑みにして自分の考えを持たずにいたんだということにも気づきました。こんな考え方で「社会課題に興味がある」と発言していたことに恥ずかしく思いました。

自分の思考の浅さに気づくことができたのは、base campusにいらっしゃる社会人の方、学生インターン生で情報を持ち寄って話す機会が増えたからです。

 

実際に、インスタグラムでライブを行っている時、私は「食品ロスをなくす魔法のアプリ」という題名で、飲食店で余ってしまった料理や、農家の規格外の野菜を取り寄せることができるアプリを見つけ、「このアプリ、食品ロスを解決してる!食材が10~60%オフで買えるなんて、魅力的!すごい!使いたい!」なんていうような内容で話題提供を行いました。

私はアプリの魅力を鵜呑みにして、これが一番いい「食品ロス」を解決する方法だ!という考えでいました。しかし、社会人の方からは、「そのアプリ、本当に望ましい解決方法なの?」という質問が。続けて、

「食材を作った人は、捨てるよりは安くても誰かに食べて欲しいという思いがあって、だから安くすることで消費者の手に届きやすくする。そういう思いがあることを知っている事業者が、作り手になるべく安く販売することを求める。”安く売ること”、”安く買うこと”が目的になっていて、食品ロスはなくなるかもしれないけど、本当に食べ物に困っている人の手元にその食材って届くと思う?本当に生活に困っている人は、たとえ60%オフになっても買うことができないかもしれないよ。この方法で、他の社会課題を解決する機会を失っていないか?新しい課題を生んでしまわないか?なども一緒に考えていかなければいけないはず

それに、お金をもっている人たちが、安く売っているからって大量に食材を購入して自宅で食べきれずに処分したとしたらどうする?そうすると、解決しているようで実は解決できてないかもしれないよね」

という言葉をいただきました。そこでハッと気がつきました。

本当に社会課題を解決したいのなら、食材の買いたたきではなく、余った食材を本当に困っている人に届ける仕組みを作ることができたのかもしれない...。「食品ロス削減」というたった一つの課題だけが効率よく解決されることは不可能だということです。

社会課題やSDGsは、一つ一つの課題が独立しているわけではありません。社会課題はそれそれが密接に関係していて、一つが悪化したら、連鎖して他の課題も悪化していきます。それは同時に、一つの課題解決で他の課題を解決することもできるかもしれないということ...。

このように、物事の背後に隠れていて見えなかった課題や問題を、どれだけ自分が見つけることができていなかったかということに気付かされました。その視点を持つことが必要でした。

 

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考え方だけでなく、話し方についても振り返って考えると、自分以外の人はみんな、

「話題提供を行う+自分はこう解釈する・こう思う・大事なことはこういうことだと思う」

という風に、事実を鵜呑みにせず、「こうは言ってても違うんじゃないか?本当に課題解決しているのか?これってつまりこういうことなんじゃないか?」と常にクリティカルシンキングをしていました。

一方自分は、「話題提供+ちょこっと感想(話題に共感するような意見)」という話し方をしていました。この喋り方だと、結局相手には何も伝わってなかったのです。恥ずかしながら、私は何回もこのような話し方をしてしまっていました。

後者(自分の喋り方)だと、薄っぺらい感想しか伝えることができません。

相手に、その話題について仮説を自分で考えてみたり、ここは自分は違うと思うんだけどみんなはどう思う?という問いかけをする

「話題+疑問・仮説・考察」を伝えることでことで、相手にその話題についてより考えさせることができるのだ、ということです。自分が提供した話題で、相手を悩ませることができたら、それは自分がいい喋り方ができたということなのかもしれません。

自分の話に、自分の考えに共感して欲しい....。そんな気持ちではいつまでも成長できないんだと痛感しました。共感だけの会話より、いろんな方面から話が飛び交うことの方が格段に価値のある会話なんだということも、わかりました。

これからは、「どうやったらより、(いい意味で)相手を悩ませることができるか」を考えながら、何の疑問も持たず過ごしてきてしまったことを振り返ったり、これっておかしいんじゃない?という視点を持って活動していきます。

Open Lab2021・2年プロジェクト振り返り

3月6日に行われた、In&Out labの各学年ごとの研究報告会、Open Lab2021に参加させていただきました。プロジェクトを通してわかったこと・Open Labに参加して感じたことの2つに対して振り返りをします。

 

1  自主PJを通して分かったこと:「時間はかかっても、とにかく話すことの大切さ」

プロジェクトを通して分かったことは、実践しないと何も学べないということです。

私達はプロジェクトで、「うまくいかない」を経験したことで、もちろん沢山の反省はありましたが「わからないことをとにかく話して、進めていくこと」の大切さを身をもって感じることができました。

2年生になり前期を終え、初めてプロジェクトに試みました。この時点で、先輩方と比べるとスタートが遅れていることや、個人的な理由では一度In&Out labから離れていたということもありとにかく焦った状態でスタートしました。 

研究を始めるとき、「サーキュラー・エコノミー」という廃棄を出さずに資源を循環させるしくみに着目しました。

 

予定では、私達と同年代の若者の廃棄の仕方などについてインタビューし、そこから見つけたサーキュラーエコノミーにつながるような個人の小さな行動や心がけを見つけて、それがビジネスにつながるんじゃない?という流れで考えていこうとしていました。

しかしインタビューの結果、これは面白い!という行動・心がけはみつけられませんでした。この想定外の結果に焦り、どうしよう?どうしたらいい?え、何で見つからないの?と全員何も分からなくなってしまったり、こんなにもうまくいかないものなのか!という焦り、「わからない」から抜け出す良いアイデアが浮かばないことの悔しさでどんどん混乱していってしまいました。

 

「このインタビューをして、何を見つけたいんだっけ?」とか、「これからどうしていけばいい?」「今やってることはなんのため?」など、度々やってくる「わからない」という目の前にある沢山の小さな壁を乗り越えることに必死になっていました。全体を俯瞰することってどうしてこんなに難しいんだろう?

プロジェクトが終わって、スムーズには進まなかったな...という悔しさは残っています。でも、

自分たちの軸ってなに?自分たちが解決したいことは何?プロジェクトを始めるときまで遡ったり、答えの出ない話し合いを夜中3時間もしたりと、「わかんないけど話さないと進まないよね」と言って、毎日毎日集まってとにかく話していました。「これを言ったらみんなを混乱させちゃうかもしれないけど...」という前置きを何回聞き、何回言ったか思い出せないくらい、それぞれの思っていることを話しました。

目の前の壁を乗り越えることに必死になってしまったから、何を解決するかの軸も何度もブレてしまってとにかく時間はかかりましたが、わからないをそのままにせず、なんとか最後は形にできて良かったと感じています。今回時間がかかってさまってうまくいかないことも経験したので、次はもっと短い期間で、反省の解決案を探してからまたプロジェクトに取り組みたいです。

 

2  オープンラボで感じたこと

今回のopen labは、今までにないオンライン開催という形になりましたが、先輩方は何をどう分担して準備をするか、集客の方法や当日にトラブルをなくすためのリハーサルや話し合いなどをテキパキと進められていて、準備から当日までで、置かれた環境にすぐに順応して対応できる力を目の当たりにしました。

もし来年もオンライン開催となるのであれば、今回先輩方がトラブルなくスムーズに進行してくださった方法を取り入れ、もっとこうすべきだと話し合う期間もあるのだから今回よりもっとアップデートできていなければいけないと思います。自分たちがそのようにスムーズに進めることができるのか不安もありますが、自分にできる役割を考えて、貢献できたらと感じています。

 

「持続可能な地域の作り方」第3章

 

ここでは、主に「人口減少」について述べている。

日本が少子高齢化・人口減少になった背景には一連の流れがある。

若者が減少し、女性の社会進出などにより既婚率が下がり、また夫婦あたりの出生率が下がるという流れがループしているからである。

 

この流れは日本にとっては負のスパイラルである。
この負のスパイラルの原因は、女性の社会進出による晩婚晩産であるが、女性の社会進出を止めるということはもはや不可能であると感じる。

女性という自分の立場から考えると女性の社会進出は喜ばしいものであるから、これからもっとそうなっていけばいいと思う。しかし、わたしのような考え方の女性がいること自体が、日本の人口減少に拍車をかけているといえる。

 

若者の減少や出生率の低下ということは様々な分野で負のループを巻き起こし、地域の経済を衰退させ、生活困難者をうむだし、教育水準を下げ、環境破壊にもつながる。

 

しかし、女性の社会進出・既婚率の低下・低出生率に伴って起こる負のスパイラルを止めることは、女性のキャリア形成を壊すことにもなる。
この問題を知った今、一人の女性でありこれから子供を産むことになるであろう人間として、どういう心持ちでキャリア形成をしていく必要があるのか。

 

 

147ページをみると、出生率の低下、人口減少はありとあらゆる様々な日本の負の課題に繋がっている。

154ページ最後らへん
159

 

ポートフォリオは、就活がゴールだと思ってた

 

 

「株式会社GoodPatch」のデザイナー、田口和磨さんのポートフォリオセミナーに参加した。

 

まず、スライドから違った。

学校でやる座学の授業とは、

・見やすさ

・楽しさ

が全くもって違った。

ここを見て欲しい、がすぐにわかるように簡潔にまとめられていたり、スライドのメインカラーが揃っていたり、喋り方も必ず私たちの視点から話していた。

自分の考えを押し付けるような授業の座学とは全く違った。学生と同じ高さで話してくれていると感じた。

 

ポートフォリオについて、私がずっと疑問に思っていたことが、なんとなく晴れた気がした。

驚いたことは、「ポートフォリオは就活がゴールではない」ということだ。目先のことしか考えられない私にとっては、これから作るポートフォリオが、もしデザイナーになれた場合、自分の実力・実績・思考が詰まったものとして一緒に社会を生き抜く相棒となるのか....(大袈裟)

と考えると、就活がゴールではないという言葉には納得した。

 

載せる作品については、今から何をすべきだとか、何に気をつけて制作すべきとかがわかった。データを整理しておいたり、作業風景や発表している自分に写真も必要。一番思ったことは、載せられるものが今は少なすぎるということだ。もう、3年生になってしまうというのに!

だから、4人でプロジェクトを行いながら、UXリサーチをしたいと思った。いろんなことをやることは大切、でも作品数を増やすことが目的になってしまったら、その取り組みも楽しくなくなってしまうし学べるものも少なくなってしまう。そこのところは、難しい。

きっと人事担当のかたは、「あ、こいつ作品数を増やすことしか考えてなかったんだな」というのは見ただけでわかるのだと思う。怖い。けど頑張ろう。

 

 

 

 

 

「SDGs」第2章日本と地域の持続可能性

 

SDGsの項目は全て、日本の問題に当てはめることができるということを知った。

 

一つの課題につき、SDGsの項目一つが当てはまるわけではなくて、一つの課題でもいくつものSDGsの項目に影響を与えるから課題解決は簡単なものではない。

 

特にSDGsの項目のなかには「すべての人に」と言う表現が多く使われているけれど、その綺麗な言葉に対して、日本の中には解決しなければいけない課題・問題は数えきれない程あるし、その規模と言ったら「日本全体」と言う大きな規模のものばかり。

地域の問題ですら、地方の行政と地域でたらい回しになっているのに、「日本全体」の課題を解決することって、可能なのか?

 

SDGsに取り組むということ自体は良いこととされているし、日本内にかかわらずSDGsというものは世界の共通言語であるが、本当に達成できると思っている人は、どのくらいいるのだろうか。

 

例えば企業だったら、SDGsに対する取り組みと結果を可視化したり、外に発信する。

「取り組むこと」が良しとされていることは十分わかっているが、正直、私たち一般の人間からしたら、解決すべき問題が大規模すぎて先や結果が見えない。

SDGsについて学んで少し知っている状態にいる「今の私」には、この大規模すぎるいくつもの問題を目の前にして、何をしたらいいのだろうか。

 

「持続可能な地域の作り方」で紹介されている、SDGsの項目に対する日本の具体的で大規模な55の問題に対して今の私ができそうなことは

「フードロス」と「プラスチックゴミ」というたった2つの問題である。

つまり、食べ物を残さないことと、プラスチックゴミを出さないようにすること。

これは身近ですぐできるが、意識する人もいればしない人もいる世の中で、「果たして自分がやったとこで......」と考えてしまったことは、何度もあった。

 「たった少しでも、一人一人が行えばいい」という言葉はよく聞くしとてもいい言葉だが、世界規模な問題にはどうしても当事者意識がもてないというのが、実は個人個人が本当に思っていることではないかと感じた。

人の意識って、どうやって変えるのだろう。

SDGsの、大規模すぎる問題を私たちに近くするには、どんな方法がある?

 

 

サーキュラーエコノミーについて

今日、先生含め5人で話したこと

 

結論としては、

「サーキュラーエコノミー」に関して地域社会への提案をし、改善をし、振り返る。

というプロジェクトを行う。

 

サーキュラーエコノミー(循環型経済)とは

 

従来の「Take(資源を採掘して)」「Make(作って)」「Waste(捨てる)」というリニア(直線)型経済システムのなかで活用されることなく「廃棄」されていた製品や原材料などを新たな「資源」と捉え、廃棄物を出すことなく資源を循環させる経済の仕組みであり

 

従来からある「Reduce(減らす)」「Reuse(再利用する)」「Recycle(リサイクル)」の3Rの考え方とは異なり、そもそもの原材料調達・製品デザイン(設計)の段階から回収・資源の再利用を前提としているもの。

 

かなり簡単に言うと、モノを作りっぱなし・売りっぱなしにしないと言う考えだ。

 

これを私達の地域や身近にあるもので考えて

「こうしたらいいんじゃない?」

という提案をする。

ゴミの再利用はありきたりすぎる。

「えっ、こんなものを?」という何かがあれば面白そう。

しかし、買ったものを捨てる....こういう経験をしているのは若者特に私達のような学生では身近ではないかもしれない。

 

この問題はヨーロッパやアメリカではとっくに研究が進められていて、既にお金も動いている。これらの活動をまず調べていくことで分かっていくのだそう。